濡れたこひつじ

なんてことのない大学生の日常

本日記_黒牢城

どうも、ぬれこじです。

 

今日は米澤穂信さんで『黒牢城』。

ずーーーーーーーっと気になっていた直木賞受賞作です。本屋で何度手に取り、文庫化まで待つぞ…と自分に言い聞かせてきたことか。しかし待てないのが人間、帰省のお供に、と久しぶりに本屋で購入しました。

 

帯に「直木賞受賞作」「本屋大賞ノミネート」の文字が踊り、期待感とハードルをしっかりと上げられた状態で読むのは良いことか悪いことか分かりかねますね。

 

時代物ミステリの本作、普段時代物を読まない私にとっては少々とっつきにくい部分もありました。登場人物が多いですね…。ノートに整理しながら読んでいきました。

 

大きく4章に分かれ、それぞれに1つ謎が仕掛けられています。ここは米澤さんらしさを感じさせますね。

しかし物語を貫く2つの思惑があり、それが回収される瞬間は見物でした。

 

残念だったのはラストシーンですかね。

米澤さんは謎解きの場面の引っ張り方はお上手だと思うのですが、ラストの心情描写は少々あっさりしすぎているような印象でした。

 

しかし何でしょう、米澤作品というのは「他のものも読んでみよう」という気を強烈に引き起こさせる力を持っていますね。

悔しいような気もしますが、『王とサーカス』はせめて読んでみるしかなさそうです。